伝統と進化が生んだデザイン、さらに肌で感じる風格と美学が「名品」の条件。モード史を彩り、私たちの日常を輝かせる名品たちの魅力をお届けする連載。第11回目は、「ティファニー」でエルサ・ペレッティが世に放ったアイコン、“ボーン カフ”について。
モデル、ミューズ、そして「ティファニー」のデザイナー……。それら全てのグラマラスな肩書を持ち併せ、美貌も才能も、そして洗練も体現した女性の名はエルサ・ペレッティ。“ボーン カフ”をはじめ、“オープンハート”や“ビーン”、“ダイヤモンド バイ ザ ヤード™”など、メゾンを代表する有機的でタイムレスなジュエリーたちは、彼女の手と感性から生み出された。2021年3月に永眠したペレッティへオマージュを捧げ、アメリカが誇るジュエラーの歴史から彼女の言葉まで、余すところなくご紹介。
まず知りたい!「ティファニー エルサ・ペレッティ™」の“ボーン カフ”が分かる3つのこと
1.生み出したのは、NYを魅了したエルサ・ペレッティ
ローマとスイスで教育を受けたイタリア出身のペレッティが、頭角を現したのは1960年代後半のNY。米国発のモードを世に広めたデザイナー、ホルストンのミューズ兼モデルとなり、ジュエリー制作もスタート。アンディ・ウォーホルや写真家のヘルムート・ニュートンにも愛され、街の注目を一身に浴びることに!
2.その名の通り、骨がインスピレーション!
冷たい印象をもつ金属を、とびきり有機的でセンシュアルに昇華した“ボーン カフ”のモチーフは、やはり骨。リサーチは、動物の頭蓋骨から人間の関節にまで及んだほど。ともすればエレガンスとは程遠い思えるものにも、美しさと神秘を感じるセンスはペレッティのシグニチャーだ。
3.不変的だからこそ、進化は続く
時を超えて愛されることは、名作の必須条件。ペレッティのジュエリーは人智を超えた自然からインスピレーションを受けているため、今着けても「モダン」と思えるほどタイムレス。永遠の魅力を誇る“ボーン カフ”に、素材やカラーを変えた新作や限定ラインが登場するのも納得。